7.目指すもの

7.目指すもの

わたしはタトゥーについて、信念や、ものすごい思い入れがなければ彫るべきではないとか、そういうふうには思わない。
単純に”絵が好きだから体に絵を描きたい”でもいい。こどものころ、手首に腕時計を描いてもらってとてもうれしかったように。
大好きな人、モノ、言葉、忘れたくない大切な誰かや何か、それらを常に自分の体に所有していることで得られる満足感や安心感があってもいい。 

だけど多かれ少なかれ『痛みを感じながら、体を傷つけてでも、消えない何かを刻みたい』という、この行為の奥深くには、あらゆる想いや心が必ずあってのことだと思う。 
自分の人生で精いっぱいで失敗だらけのわたしは、誰の人生相談にのったりできるような人間ではなない。が、ただの図柄を彫るのではなく、そういった「想い」や「心」までを彫れるタトゥーアーティストになりたい。

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